老後資金はいくら必要?定年退職後に必要なお金の目安

人生100年時代とされており、65歳で定年退職を迎えても残り30年の人生が残っています。

そのため「定年退職後に一体いくらお金を用意しておけば大丈夫なんだろう」と気になる方も多いですよね。

この記事では老後に発生する生活資金から、定年退職後に必要なお金の具体的な目安について紹介します。

この記事のポイント

  • 老後に発生する生活資金は夫婦二人の場合22.4万円、単身者の場合は12.5万円が平均
  • ゆとりある生活を送りたいのであれば、老後に必要なお金の目安は月36万円
  • 生活水準が高かった人は、定年退職前の収入の約75%を目安に老後の資金が必要になる

人生100年時代において老後に発生する生活資金

65歳で定年退職した場合、老後に発生する生活資金として「生活費」と「税金や社会保険料」「想定外の費用」に分けて紹介します。

必要な生活資金を知り、長い老後のライフスタイル設計に役立てましょう。

それぞれ解説します。

生活費

厚生労働省が2020年に行った「65歳以上の無職世帯の家計収支」によると、夫婦ふたりの場合は月額平均22.4万円、単身者の場合は月額平均12.5万円の生活費がかかっています。

生活費には次のようなものが含まれます。

  • 食料
  • 住居
  • 水道・光熱
  • 家具や家事用品
  • 衣服
  • 保健医療
  • 教養娯楽
  • その他(交際費など)

また定年退職後に旅行に行ったり、かねてから夢だった趣味を始めたりする方も多いため退職直後はさらに生活費の出費が増えることが見込まれます。

税金や社会保険料

定年退職後も、税金や社会保険料の支払いが発生します。

収入によって個人差があるものの、一般的には月3万円ほどかかるとされています。

想定外の費用

定年退職後に住宅の修繕や引っ越し、また怪我による通院や介護が必要になった場合の介護費用など想定外の費用も多いでしょう。

とくに介護費用が発生した場合は毎月の介護費用として平均8万円程度かかるだけでなく、介護の平均期間は61ヶ月にも及び1人あたり約581万円の費用がかかります。

老後に発生する生活資金に対して「予備資金」も考える必要があるでしょう。

定年退職後に必要なお金の目安

老後に発生する生活費から逆算した場合、定年退職後に必要なお金の目安として「ゆとりある生活」を送りたい場合、月額36万円あれば足りると考えられるでしょう。

「ゆとりある生活」というのは旅行やレジャー、趣味などにもお金を費やせる生活レベルです。

しかし前途したように「想定外の費用」については計算に含まれていないため、予備資金も必要なお金の目安に含めておくと安心です。

また定年退職後に必要なお金の目安として、定年退職前の収入の約75%を目安にすると良いとされています。

たとえば共働き夫婦で年収合計約836万円の場合は、老後の目安となる年金は約627万円、月額約52万円が快適な老後生活において必要なお金の目安です。

生活水準がもともと高い人は、定年退職前の収入から逆算すると良いでしょう。

まとめ

老後に発生する生活資金や、定年退職後に必要なお金の目安についてまとめます。

  • 老後に発生する生活資金は夫婦二人の場合22.4万円、単身者の場合は12.5万円が平均
  • ゆとりある生活を送りたいのであれば、老後に必要なお金の目安は月36万円
  • 生活水準が高かった人は、定年退職前の収入の約75%を目安に老後の資金が必要になる

老後に発生する生活資金は夫婦二人の場合22.4万円、単身者の場合は12.5万円が平均してかかっています。

そのため定年退職後もゆとりある生活を送りたい場合、夫婦ふたりであれば月36万円あれば問題ないでしょう。

しかし住居の修繕や介護が必要になった場合の費用など「想定外の出費」に備えて「予備資金」も計算しておくと安心です。